煙突の見える町

 

母と映画を観ました。

「書道ガールズ!!-わたしたちの甲子園-」です。

母は、日テレの予告を目にするたびに、観たい思いが募っていたそうです。

思ったより早く就職試験を終えた私は、先だっての母の言葉を思い出し、実家へ連絡を取り迎えに行きました。

さっすが親子です。二人ともフットワーク軽やか!予定に無くても思い立ったら吉日です。

場内は真っ暗で、既に近々上映の予告が始まっていました。

 

高校生活の全てを書道にかける熱い女子高生を描いた青春映画でした。

舞台となる愛媛県四国中央市は紙製品の出荷額が全国一の「日本一の紙の町」。

不況の影響で活気を失っていた町を盛り上げようと、町おこしのために書道部員たちが立ち上がり、

「書道パフォーマンス」に取り組むという実話をもとにしたお話です。

私は、大好きなものを守る純粋な思いに感動し涙しました。

 

この舞台、どこからでも煙突の見える町は、母のふるさとです。

製紙工場の煙突や商店街、そして、田園と坂道・・・懐かしい景色に、

「あら?あそこ!さっきの見た?土居中学校のグランドだったねぇ。」

といった調子で、母は上映中に話し掛けてきます。

私は黙ってうなずき、数々うなずき・・・後部座席の方々許して下さいね。と、思うのでした。

場内が明るくなり、退席する人数にホッとしました。

 

「彼女たちの熱さが、カッコ良かったね。観に来て良かったね。若いパワーを貰ったね。」

と、母と私は、車の中で語りながら帰ってきました。

 

今年5月、隣の市の海岸へ夫と潮干狩りに行きました。

屈め通した腰を伸ばしながら遠くの煙突を臨みました。

この地をストーリーにした映画があることを嬉しく思います。

製紙会社の煙突を臨む