醤油の湖

数週間前のこと、夫の我がままと子供達の言動にブチ切れて、手に持っていた一升瓶を投げ落としてしまいました。

あたり一面、薄口だし醤油の湖・・・・。

自分の不始末は自分で!って、当の本人は重々承知なんだけど、片付けをしないで家を出てしまいました。

『この破片を胸に刺したくなったわ。明日が母さんのお葬式にならない為に、これ、お任せするから。』

と、言い捨てて・・・。

どんなに気晴らしをしようとしても難しくて、自分が何に怒っているのかも分らないままで、

今まで散々我慢してきたのに・・・何故、今回抑えることが出来なかったの???

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数時間後、『ただいま~』と小さな声で家族に帰宅を知らせ

玄関からリビング向こうの台所をうかがって見ると、床の醤油は綺麗に拭き取られていました。

奥へ進むと 夫と子供達は、食器棚やタンスの隙間に新聞紙を差し込んで黙々と作業中でした。

私は、光るちっちゃな破片をガムテープでペッタン。。。ペッタン。。。

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時が随分経っているのに、今でもチクッと破片が足の裏にたつことがあります。

『これシツコイわね。』

「あんたみたいじゃ。」

と、これまた夫は一言多いのよ。

私の何処がシツコイのよ。こんにゃろうめ!!

恥ずかしい

何故か、こたえるのよねぇ。

季節は秋。私の人生も秋?

色々な人生があるのでしょうけど、夫がいて子供がいる場合に限って言えば、子育ての終わりが見えはじめる頃、母親としての役割が終わり、更年期を迎え、そして、女としての終わりもぼちぼち見えてくるのでしょうね。

その後も妻としての役割がまだまだ残っているのですが、これこそ早く引退したいわ。

二人の関係は、支配する夫、従属する妻という古典的な図式でしょ。

結構、疲れるのよ。

『好きに泳がせてきたからね。殿は我がままなのよ。』

と、テレビを見ながら一人でつぶやいていると・・・

脱衣所に居たはずの娘が、髪を梳きながらリビングにやってきて、

「その反対でしょう。お父さんの行動範囲をトラックに見立てたら、母さんはそのフィールドで得意な競技や好きな事をしているだけじゃない。」

なんて、次女に言われてしまいました。

『なによ。得意?好き?我慢の毎日よ!』

と、私は言い返したものの、確かに・・・夫の存在は大きくて守ってもらってる・・・そうとも言えます。

「この歳になっても何をしでかすか分からない。こんな大人がこの世におるんじゃね。母さんは、父さんがおらんかったら生きておれんよ。」

などと長男にも言われています。

『なんとまぁ~、母親に向かって生意気なヤツ。』

と思いつつ、心覚えがあり言い返すことも出来ず言い訳を考えるのでした。

『確かに・・・この歳になっても見るもの聞くもの初めてのことばかりよ。なに?何?と 私は、ミーハーなのよ。ちょっと、おっちょこちょいなだけなのよ。』

と。

この季節。何故か子供達の言葉が、こたえるのよねぇ。

体当たりして来る子供と向き合って、四股をふんで、ドスコイってやってた頃が懐かしいわね。

子育て真っ最中の頃、内心 いっぱいの不安を抱えていた気がする。

爆発したら大変なことになりそうで、イライラの気持ちを沢山包み隠していたのよ。

実際は、意外と寂しがりやで傷付きやすいのにね。

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吉報です。

長女が再チャレンジで公務員試験を突破しました。来春、新居浜へ帰ってきます。

次男の就職も二次募集でようやく決まりました。

進学希望の次女に滑り止めの合格通知がきました。

子供達の進路が次々と見えてきました。

感謝。感謝。

子供達の成長を通して夫と心が通うものがあります。夫に感謝しています。

僭越ながら・・・

妻としての役割は、意外とおろそかにしてはいけないことだったりして・・・。

まっ!ゆっくり、ゆっくり考えてみましょう。

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