夜風を受けて

今年の中秋の名月は台風の影響で無理かも、と思っていた。

ところが、夜半頃に薄雲を通して明々と笑ってらっしゃる姿を何とか見ることができた。

ここに団子があれば、光に満ちて清らかに座っているかぐや姫だわ。笑)

かぐや姫と帝が文を交わし三年の月日が経った頃、

満月が近づくにつれ、かぐや姫は月を見て物思いに耽るようになった。

この下りあたりを妙に思い出した。

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満月は薄雲を通して笑っていた。

ひんやりと冷気が頬をかすめる。

夜風を受けて稲は揺れ動いていた。

星

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