老いること


母のお伴をして父が入居している施設へ行きました。
父と母には2m程の距離間が有るけれど、ようやく直接会えたことが共に嬉しい様子でした。
「で?ワシは帰れるんかい?」と父。
それを誤魔化すように母は、医療生協で習った手遊びや歌を手本のように先導すると 
父は快く真似をしました。
「あの時ね、おじいちゃん!・・・」と、母は共に過ごした時の嬉しい楽しい出来事を大きい声を出し次々話します。
「あ~、あー、おぅ~」と、不思議そうにうなずく父です。
父の顔色が良く、一見若返った様子を羨ましくも.嬉しくも.思っているようで、母は自分の思いを語りながら車に乗り込みました。
母の願い通り、不在票に記載の品を受け取りに本局へ行き、
ATMに立ち寄り、ザ・ビッグで買い物を済ませて帰宅しました。

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感情に任せて怒ったり
自分の勝手で人に構ったり
指図され無情な振る舞いをしたり
人の言葉を無視したり
人の心を置いてけぼりにしたり
そんな父は全てを忘れました。
あらっ?忘れた振りをしているの?
まっ、いいわ。
父が居たから私がいるのです。
それだけは真実。

過去に素直になれない私は、忘れた振りをして気丈にあなた達と同じ場所にいたのよ。
今は、忘れた振りをしなくても楽に会えるようになりました。

私の半生なんて、宇宙規模からすると晴れ間と晴れ間の大〇流しね♬

施設の 綺麗に透き通った空気は、頭を軽くさせてくれるわ。
時に、気持ちが良いものですね。



昔むかし、私が二十歳の頃
“血縁がなければどんなに楽だろう。”と苦しんでいる私に、実は私が父母の愛を求めていることを呉服屋の店主が気付かせてくれました。

「許す日?許される日?まるちゃん、和解をしようと思っているの? 親子の関係は、和解じゃないんだよ。ただただ感謝しかないんだよ。」

その当時教えて下さっていたのに…私は、遠回りをしました。

今日は、その言葉を投げ掛けた店主に 感謝をしています。

ありがとうございます。