暖かい懐

 星

四国の山々は、紅葉の色鮮やかな衣装を着る前に、雪の白い帽子を被りました。

節目節目を彩るようで、四季折々の移り変わりは、広くて美しい素敵な演出です。

私、本日退職いたしました。

会長をはじめ、深く携わって下さっている役員のもとへご挨拶に参りました。

半年という短い勤めでしたので、この期間では、充分な礼を尽くしきれない自分が情けなく思います。

ちょっと寂しい退職だなって思いながら、車の窓越しに見える赤石山系に癒され会館へ戻ってきました。

家主の1F事務所の前で、どなたにどのようにお別れのご挨拶をしましょうか?と躊躇していると、

日頃、幾たびも笑顔で出会う職員さんが、その広いフロアーの奥の代表者のもとへご案内して下さいました。

ホッとして、やっとあったかい気持ちになってご挨拶をしましたら、なんと・・・

「日頃、あなたを見ていましたよ。よく頑張りましたね。 皆さん拍手!」

と、事務所の方々が一斉に立ち上がり拍手で送り出して下さいました。

目頭を押さえながら長いフロント添いを歩き、やっとの思いで出口にたどり着き、もったいない拍手を聞きながら深々と頭を下げました。

正直、今回の職で、他の職場の方々から、これほどの感銘を受ける送り出しを頂けるとは思っていませんでした。

しばらくお手洗いに座り込んでしまって、しょっぱい涙を止めることは容易ではありませんでした。

LOVE

情と懐

退職願いを出し、しばらくしたある日。それは、私の誕生日でした。

前職場の上司、A氏が、今の職場に訪ねてきてくれました。

私は、もうびっくり!

それも、入会の為のご来所だとか?お誘いがあっても、ご自分が納得しなければ梃子でも動かない人です。

その後も、また尚びっくり!

「彼女は、なかなかイイでしょう。なかなかヤルでしょう。」

と、A氏は、上司に快活に話しかけたのでした。

が、上司は苦笑いをするばかりでした。

お帰りになるA氏に深々とお辞儀をしながら

「ボス!・・・あなたのもとだったから、私は、慎ましく仕事に励めたのですね。 私はまだまだ未熟者です。気づかせて頂きました。」

と。

何時も、その情の深さと懐の広さを忘れてはいけないと思いました。

引き継ぎが終わりました。この職場に来て、一番楽しい時でした。

私は半年前、前任者の後ろを追い見て憶える…訊ねなければ理解が出来ない…そんな引き継ぎを受けました。

そのような塩対応の引き継ぎと違って、この半年で得た知識をゆっくり楽しく伝えました。

後任者は独身ですが、去っていく私に、とっても配慮のある才女です。

彼女はパソコンに精通しており、飲み込みも早く、私は安心して去ることができます。

バラ

今日も元気!

 
天高く 馬肥ゆる秋 今日も元気だ! 屋台巡って 松山の鮓  !!  ペロリ
 

西条、宇摩の職員と共に、昨夜から宿泊し、早朝、ラッシュを掻い潜って県民文化会館へ着いた。

私は会場の受付奥でひたすら名簿をみつめて筆耕係りをした。県下の各事務局職員5人に割り当てられた仕事だった。

街路樹の紅葉を見ながら歩きたいところだが、仕方が無い。。。

全国の大勢の若手?企業経営者で賑わった。辺りの駐車場は全てが満杯となっていたそうだ。

メイン会場では、2千人を越える会議が行われたが、様々な催し物が会場狭しと行われ、一般客もあり、総勢3千人を超す大イベントとなった。

正面玄関前では物産品売り場が屋台を張っていた。昼時、陽気に誘われて物産巡りをした。

当入口は、いつもがらがらだと思うが、じゃこてんなどの海産物や、鰹や椎茸の乾物、ガーゼ地の日本手拭、御栗タルト、えひめみかん、陶器の絵付け、などの屋台が賑わっていた。

まさしく秋真っ只中だなぁーと思った。

瀬戸の小魚が多彩に混ざっている松山の鮓を買った。

青空の下、地元のシンガーの歌声を聞きながら、懐かしい面々と一緒に食べた。退職前にもう一度会いたいなぁーと思っていた県下の各事務局職員と・・・。

今治の職員が欠席だったのがちょっと淋しい。

この職場に来なければ出会うことが無かった人たち。会議や研修で数回会っただけ。なのに存在は大きかった。

この半年間、電話などでの交流でいろいろ助けて頂き、いつの間にか心の支えとなっていた。有難かった。

各事務所で立場も業務もほぼ同じ・・・皆様の苦労を聞くたびに、私はまだまだだなぁ~って励まされた。

皆様のお陰で、最後の奉公が出来た。全国大会という、またとない大きいイベントのスタッフとして活動出来たことを幸せに思う。

共に会場を出たのが午後6時半で、新居浜に無事帰着したのが8時半だった。

さよならを告げる私は、きっと明日も元気だ!!

バラ

 

ささやかな節目

LOVE

今日も自転車のペダルを踏んで商店街を走りぬけました。

颯爽と・・・と言いたいところだけど、

「 今頃事務所内は、てんやわんや~~~。遅くなっちゃった。 」 と焦りながら・・・

今日は、この5ヶ月間、私が手がけてきたコトの節目の日でした。

来年から、会費の自動口座振替が始まります。

会報発行日でもあったので多くの方々の協力を得て、今日はそのご協力お願い文の発送準備が出来ました。

システムを調べ、それに掛かる費用を計算し、それを実行する為に伝票を作成したり、仮出力をしてみたり・・・・・

目標を持つって、楽しいですね。

どうやら私は、たったひとつその足がかりを成す為にこの職場に来たようです。

大したことはしていません。ささやかな節目です。

ほんとうに短い期間でしたけど、この職場の どの仕事も誠心誠意尽くしました。

どの方との出会いも大切にしてきました。

ボランティアで携わる役員の意気揚々とした発言や実践を目の当たりにする度に、私もワクワクしました。

この職場の2次面接の時を思い出しました。

会長の自らの経営理念のこと、この団体の基本的指針、ボランティアで会員増強に専念していること、そして事務局の役割のことを。

会長のこの団体に対する熱の入れようは素晴らしく、健全な集まりであると感じました。

戦国の歴史を見ても、隊長自ら先陣を切る部隊は、必ず熱いものがあります。

従う者たちがボランティアであれば尚更、隊長の指針は戦力の源でしょう。

私は納得してこの職を得る事が出来ました。

「 こりゃー私も邁進しそう!」 って思いました。

「 皆様がボランティアで努力した財源を大切に維持します。」 と、私は、お応えしました。

そうです、あれはお約束でしたね。

すみません。私は約束を破ってしまいました。

社会貢献の意義を唱えて理解を得て、会員をどんどん増やせばいいし、会員が喜ぶような行事や講座を企画すればいいのです。

トラウマに打ち勝ち平然とバイクに乗り、会報のお届けや会費徴収に勤しんでおれば良かったのです。

ところが会員は減る一方・・・

私の力では、財源維持はできません。退会者を防ぐ事は出来ません。

会運営の生業に責任が持てなくなりました。

私は単なる事務員です。会員を大切に!会員の思い通りに!お気楽に勤めれば良かったのにね。

退会なさろうとする方もまだ会員。その方の要望にも気楽に 「 はい!」 と言えたらよいのに・・・。

表現しない愚痴、口にしない思いが、だんだん重くなってきました。

とうとう本当の退社理由を会長に告げることが出来ませんでした。

事務所内で電話番をし、ご自分の年金受給金額を計算することに専念している上司と向き合うのは疲れました。

私ひとり耐える事、辛抱する事を覚えて、会の運営が成り立つかしら?

重責に耐えかねて退職いたします。

このままで・・・職場に喜びを見つけるでしょうか?

この歳になると丸くて楽しいものを求めます。

さあー明日から、数々の行事に向かいながら、後任者が困らないようにお片づけをはじめましょう。

“ 集まりのカラーは、ナンバー2で決まる!” と日々感じます。

考え中